80代の奮闘記
身内の一人暮らしの80代の女性のこと。
家の中でちょっとした転倒から数週間後、放っておいた痛みが広がり、
寝たきりになって身動きが取れなくなった。
それが4ヶ月前。
寝たきり生活を間近にみて、思うことが多々あった。
体が動かない、ということはその事実以上に、重い現実だとわかった。
何よりも本人の希望を失いかけている消沈した姿を見ると、いたたまれなかった。
3ヶ月も寝たきり生活では、痛みが引いたとしても歩くこともむずかしくなるのでは、と
やせ細った足を見ながら周囲は思っていた。
でも周囲の心配をはねのけ、温かくなってきたと同時に少しずつ動く練習を始め、
ようやく起き上がれるようになった。
先日は車いすを押してもらい外出までしたという。
時折、無茶なことをして困らせることもあったけれど、
自分の力で持ちこたえた気力に、あっぱれと思った。
これまでも幾度となく大病や骨折に見舞われながら、いつも
頑張って乗り越えてきた姿を見せてくれていた。
生きるということは、尊厳をもち続けるということ。
幾つになっても、尊厳の質に変わりはないし、生きている以上、誰もが持っているもの。
おばあちゃん、がんばれ〜